心筋梗塞原因

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心筋梗塞の原因 とは? 心筋梗塞のリスクは生活習慣に潜んでいる?!

公開日
更新日

 
執筆:大見 貴秀(医師、ヘルスケアライター、麻酔科標榜医、麻酔科認定医、日本抗加齢医学学会会員)
 
 
心筋梗塞は心臓の冠動脈が破裂したり血栓ができたりすることで、それより先の心筋細胞が酸欠状態となり壊死や壊死に近い状態になる疾患のことです。命を失う可能性もある心筋梗塞はどのような原因で発生するのでしょうか?
この記事では 心筋梗塞の原因 について解説します。
 
 

心筋梗塞の原因

 
心筋梗塞は動脈硬化が進行することによって発生します。動脈硬化とはその名の通り動脈が硬くなることです。
 
動脈は全身に血液を運び酸素や栄養素を供給する役割があります。動脈は心臓のポンプ機能で全身に強く血液を運搬するのに耐えられるように弾力性に富んでいる性質があります。
 
しかし加齢や高血圧、脂質異常症などの要因で動脈が硬くなってしまうと、その部分は傷つきやすくなります。傷ついた血管には中性脂肪コレステロールが沈着し粥腫(じゅくしゅ)が発生して動脈の内壁を狭窄したり閉塞したりします。
 
血管内壁が狭くなるとそれより先の部分に酸素や栄養素が十分に供給できず機能が衰えます。また血管が硬くなることで血管そのものが破れやすい状態になります。このような症状が動脈硬化です。
 
 

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動脈硬化の原因

 
心筋梗塞は動脈硬化の進行が主な原因となります。動脈硬化の原因は以下のようなものになります。
 
・高血圧
高血圧は動脈硬化のリスクを高めます。血圧が高いということは血管の内壁が高い圧力にさらされるということです。慢性的に高血圧だと高い圧力に耐えるため血管内壁は硬くなります。そのため動脈硬化が進行します。
 
また硬くなった血管に高い圧力がかかるとその部分は破れやすくなります。高血圧は動脈硬化のみならず心筋梗塞の可能性も高めます。
 
 
・脂質異常症
脂質異常症は血液中の中性脂肪値や悪玉コレステロール値が高かったり善玉コレステロールの値が低かったりすることで現れる疾患です。心筋梗塞の原因の部分で解説した血管が傷つくことで発生する粥腫(じゅくしゅ)は中性脂肪やコレステロールが主な原因となります。血液中の脂質が異常な数値だと粥腫ができやすくなり動脈硬化や心筋梗塞のリスクを高めます。
 
 
糖尿病
糖尿病は、血液中の血糖値が下がらず高い状態が続く疾患です。血液中の血糖値が高い状態だと活性酸素が増加します。活性酸素はある程度の量は細菌やウイルスの除去のために必要ですが、多すぎると血管を攻撃して粥腫(じゅくしゅ)の発生を促します。そのため動脈硬化の進行を速めてしまいます。
 
 
・肥満
肥満は高カロリーな食生活と運動不足が続くことで発生します。肥満自体が問題なのではなく、肥満が高血圧、脂質異常症、糖尿病の原因になることが問題なのです。肥満はこれらの生活習慣病の呼び水とも言われていいます。
 
肥満、高血圧、糖尿病、脂質異常症はそれぞれ単独でも動脈硬化や心筋梗塞のリスク要因ですが、さらに複数合わさることでそのリスクが何倍にもなります。まずは肥満を解消し、他の生活習慣病も予防することが重要です。
 
 
・喫煙
喫煙をすると体内には煙草の有害物質に対抗するため活性酸素を作り出します。過剰に作られた活性酸素は血管を攻撃し、粥腫(じゅくしゅ)の原因となります。さらに喫煙をすることで悪玉コレステロールの血中濃度を上げ、善玉コレステロールの血中濃度は下げてしまいます。喫煙も動脈硬化や心筋梗塞に対するとても大きいリスクです。
 
 

生活習慣に潜む心筋梗塞のリスク

 
心筋梗塞は以下のような生活や状態もリスクになりえます。
該当する場合は改善や対策を施しましょう。
 
・運動不足
運動不足は肥満や脂質異常症、糖尿病を招くため心筋梗塞のリスクになります。
 
 
・高脂質、高カロリーな食生活
高脂質、高カロリーな食生活は肥満や脂質異常症、糖尿病を招くため心筋梗塞のリスクになります。
 
 
・塩分の多い食生活
塩分の濃い食生活を続けると高血圧を招くため心筋梗塞のリスクになります。
 
 
・過労
過労は心筋梗塞を含む心疾患の呼び水となります。自殺を除くと過労死の半分を心疾患が占めます。働き盛りの男性に比較的多く見られるため、適度に休息をとることが必要です。
 
 
・過度のダイエット
過度のダイエットで食事制限を行うと血管がダメ―ジを受けます。血管も新陳代謝をするため栄養補給きちんとすることが重要です。
 
 
・閉経、更年期障害
女性は男性に比べて心筋梗塞になる割合は少ないですが、閉経して女性ホルモンの分泌が減ると心筋梗塞の発病率が上がります。
 
 
・急激な温度変化
心筋梗塞は冬に発病することが多いように急な温度変化が起こる環境にある場合は心筋梗塞のリスクが高まります。お風呂場では浴室とお湯の温度差があまり大きくならないように室温を温めるなどの対策が有効です。
 
 

心筋梗塞になりやすい性格

 
心筋梗塞はなりやすい性格が存在します。以下のような性格の人は心筋梗塞リスクが高いと言えるでしょう。
 
・よくイライラする
・几帳面である
・負けず嫌いである
・積極的に自分の意思をアピールする
・目標は必達したい
・仕事を休日にもしてしまう
・他人に任せることが嫌いである

 
こういった性格の人は仕事などでは非常に優秀な性格であると言えます。しかし知らないうちにストレスをため心臓や血管に負担がかかっている可能性があるのでたまにはゆっくりと休息を取りましょう。
 
 

心筋梗塞の予防法

 
心筋梗塞を予防することはほぼ動脈硬化を予防することと同じです。
 
動脈硬化の大きいリスクである
・肥満
・高血圧
・糖尿病
・脂質異常症
・喫煙習慣

を改善するようにしましょう。
 
このようなことでそれぞれ解消することができます。
・塩分を減らしカリウムを多く摂取する(高血圧)
・運動を行い、食事からの摂取カロリーも減らす(肥満、糖尿病、脂質異常症)
・健康診断の数値を把握して悪い部分は改善する(肥満、高血圧、糖尿病、脂質異常症)
・煙草の本数を減らす(喫煙習慣)
・禁煙外来を利用する(喫煙習慣)

基本的には規則正しい生活と食生活、そして適度な運動習慣になります。
 
基本ですが続けることは非常に難しいことです、まずは3か月だけでも続けてみましょう。
 
 

まとめ

 
心筋梗塞の直接的な原因は血管が硬くなる動脈硬化です。動脈硬化は、肥満や脂質異常症、高血圧、糖尿病といった生活習慣病が原因となって発症します。心筋梗塞を予防するためにはまずは肥満やコレステロール値、血圧、血糖値などを改善することが重要です。

 
 

大見 貴秀   大見 貴秀 署名
 
<執筆者プロフィール>
大見 貴秀(おおみ・たかひで)
医師、ヘルスケアライター。麻酔科標榜医、麻酔科認定医、日本抗加齢医学学会会員。
本業である麻酔科医としての活動の傍ら、病気・疾患の予防を啓蒙するためヘルスケアライターとして活躍。
 
 

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※心筋梗塞のメカニズムについて医師が説明した動画

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